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生活の中のことば 41~50話
第41話 流転(るてん)
限りなくとどまらず、移り変わってゆくこと。迷いを代表する言葉で、地獄・餓鬼・畜生・修羅・人・天という六道を生まれ変わり死に行くさまをいいます。真宗のお念仏はこういった迷いの世界を離れて仏の国に生まれる事を約束されています。―ひとくち法話No41より―
第42話 冥利(みょうり)
巨人が優勝したとき、長島さんがそのよろこびを「監督冥利」といいました。仏教の言葉で、よい行いをした報いとしてのしあわせのことです。「南無阿弥陀仏をとなうれば この世の利益きわもなし」もまた同じことです。―ひとくち法話No42より―
第43話 運命(うんめい)
何事も生まれる前から決まっているという考えを運命論といいます。しかし、仏教経典には「運命」の文字はありません。縁に依って人生は変わっていくという縁起の法が仏教ですから、聞法の縁を重ねる努力が大切です。縁をつくるのは本人次第です。―ひとくち法話No43より―
第44話 志願(しがん)
一般には、学校や職業や役割を希望して願いでることをいいます。この言葉は、もと仏教語でお経の中に「志願深広(しがんじんこう)」とでています。ほとけさまの心は、私たちすべての迷いを破して、私たちすべてを救うという深くして大いなるものだというのです。
―ひとくち法話No44より―
第45話 開発(かいほつ)
土地資源や技術・教育などの分野で、新しく利用したり実用化することを開発(かいはつ)といいます。仏教語では「かいほつ」と読み、ほとけの教えによって心が目覚めることをいい、信心開発(しんじんかいほつ)などと使います。お念仏をよろこぶ心になるということです。―ひとくち法話No45より―
第46話 行儀(ぎょうぎ)
この頃の若者は行儀を知らぬ。この子は行儀が良いなどといいますが、行儀は、本来修行者の行(ぎょう)・住(じゅう)・座(ざ)・臥(が)についての規則や仏事の儀礼のことでした。行儀を正すことは、こころの背骨をシャンとさせる大切な要素です。まずは大きな声で挨拶(あいさつ)をする習慣をつけましょう。―ひとくち法話No46より―
第47話 会釈(えしゃく)
人と出会った時に、頭を軽く下げることを「会釈する」といいます。このエチケットを知らないと「遠慮も会釈もない」者と笑われます。この語は仏教用語で、異なる教えにも「会通解釈(えつうかいしゃく)」すれば共通点があると使います。なによりも「思いやりの心」が大切です。―ひとくち法話No47より―
第48話 安穏(あんのん)
平和でおだやかであるという意味の言葉です。親鸞聖人は「世の中安穏なれ、仏法ひろまれ」と念ぜられました。御影堂(みえいどう)工事素屋根の東側に、この言葉が大きく掲げられていました。―ひとくち法話No48より―
第49話 多生(たしょう)
弔辞(ちょうじ)などで「袖ふりあうのも多生の縁」とよく使いますが、何度も生まれ変わって、やっとあなたに巡り逢えたという意味です。だから、「多少」や「他生」などと書くのはあやまりです。―ひとくち法話No49より―
第50話 孤独(こどく)
孤は、親を失った子ども。独は、子供のない老人のこと。『御書(ごしょ)』に、悲しみの極みは、老少不定(ろうしょうふじょう)の親子の別れと説かれています。―ひとくち法話No50より―
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