生活の中のことば

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161話~167話


生活の中のことば161~167話

第161話 忍辱(にんにく)

 どんな非難や仕打ちにも、じっと辛抱(しんぼう)して、耐え忍び、心を平安に保って、いかりの念をおこさないことをいいます。
 自分の努力で悟りを開こうとする修行者の徳目(とくもく)のひとつです。

―ひとくち法話No161より―

第162話 地獄(じごく)

 地下にある牢獄の意味。生前悪いことをした者が、死後に落ちてゆく最も恐ろしい、苦しみの極まった世界です。
 源信和尚(げんじんかしょう)の『往生要集(おうじょうようしゅう)』に詳しく述べられています。

―ひとくち法話No162より―

第163話 名利(みょうり)

 名聞(みょうもん)と利養(りよう)の略です。名聞は、世間に名が知れること〔名誉欲(めいよよく)〕です。利養は儲けのこと〔財欲(ざいよく)〕です。親鸞聖人(しんらんしょうにん)は、修行中をふりかえってみると、この名利にとらわれて大変な迷惑を蒙(こうむ)りました。また人々は、この名利をめあてに人師(にんし)を好む癖(へき)があるといましめられています。

―ひとくち法話No163より―

第164話 正定(しょうじょう)

 まさしく確かに定まること。真宗では、阿弥陀仏に救われて、まちがいなくほとけの位(くらい)につき定まることをいいます。そして、その人々を正定聚(しょうじょうじゅ)(なかま)、称名念仏(しょうみょうねんぶつ)を正定業(しょうじょうごう)(たね)などと使います。正信偈(しょうしんげ)に「本願名号正定業(ほんがんみょうごうしょうじょうごう)」とあります。

―ひとくち法話No164より―

第165話 群萌(ぐんもう)

 群(ぐん)はすべての人々。萌(もう)は未だ開かぬさま。聖人は「群萌は、よろづの衆生(しゅじょう)という」と説明され、経典の「欲拯群萌(ようじょうぐんもう)」を「よろづの衆生をたすけ拯(すく)はんと欲(おぼ)しめすなり」と解説されています。

―ひとくち法話No165より―

第166話 修羅(しゅら)

 仏教では、業(ごう)によって生死(しょうじ)をくり返す迷いの世界に六道(ろくどう)〔地獄(じごく)、餓鬼(がき)、畜生(ちくしょう)、修羅(しゅら)、人(にん)、天(てん)〕があり、修羅道はお互いが闘争心で憎みあう世界をいうと説かれています。芝居などで悲惨な戦いの場面を「修羅場(しゅらば)」と表現しています。

―ひとくち法話No166より―

第167話 流通(るずう)

 経済活動で、ものが一か所にとどまらず流れていくことを流通(りゅうつう)といいます。仏法でも、教えがあまねくひろく伝わっていくことを流通と書きますが読みかたは流通(るずう)です。

―ひとくち法話No167より―